テーパーキャンドルの製法《 回転式キャンドル製造機の話 》

Facebook投稿では断続的に紹介しておりました、小樽キャンドル工房のキャンドル作りについて、一度ブログの方でもまとめた記事にしておきたいと思いましたので、まずは原点である「テーパーキャンドル」について紹介しておきたいと思います。

 

伝統製法のテーパーキャンドル

 

小樽キャンドル工房の原点とも言えるキャンドルがこのテーパーキャンドルです。

ヨーロッパの伝統的なキャンドル製法であるDipping式で作る美しいキャンドルです。

 

 

伝統製法の名残として、キャンドルは2本が繋がったままになっています。

初めて見る人にはどう言うものなのか分からないようで、「ヌンチャク」だと思っている人も多いようです。

一度説明すればわかることですが、使う時に芯を切って1本のキャンドルとして使います。

このようにぶら下げて陳列しているのにも理由がありまして、形状を維持するためです。

テーパーキャンドルは細い棒状の蝋なので、気温が30℃を超えるような季節に無造作に置いたりすると微妙にカーブ(変形)する場合があります。

※ご自宅でも例えば陽の差す窓辺で燭台に立てて飾っていると変形する場合があるので注意が必要です。

 

回転式キャンドル製造機

さて、先ほどキャンドルの製法について「Dipping式」と書きましたが、最も原始的な作り方としては、指でキャンドルの芯を持って、溶けたロウの中に芯を浸す→引き上げる→浸す→引き上げる、という工程を繰り返すだけでも作ることができます。

ただし、指では作れる本数に限度があったり、均質な太さで作ることが出来なかったり、たいていの場合は下膨れ型の形状になってしまうので「製品」にはしにくいものになります。

そこで、こちらの機械装置が登場します。

この装置は1993年の札幌での創業時にデンマークのキャンドル職人レーナート=ペーターセン氏より導入した「回転式キャンドル製造機」。

この装置を使うと最大72本のキャンドルを同時に浸漬させられるフレームを×4台(=288本のキャンドル)まで同時に製造することができます。

この機械は当工房の導入時に2台だけ作られたものの、今では日本国内で実働しているのは当工房のみとなっています。

均質に作るには原料の比率や浸漬温度などデリケートな調整もありますが、設計に沿った適切な手順でつくればとても均質なキャンドルが出来上がります。

制作手順を簡単に紹介するとこのようになります。

何度も何度も溶けたロウのなかにキャンドルを浸して少しずつ太らせて行きます。

1つが出来上がるまでには5時間の時間をかけます。

例えば低い温度のロウに浸して作れば10分くらいで同じ太さのものを作ることも可能ですが、その場合は蝋の密度が希薄になり、太さにもムラがでるので品質の悪いものになります。

何倍も手間はかかるのですが「高めの温度で薄い蝋の膜を何度も重ねる」というのが重要なポイントです。

こうして作られるテーパーキャンドルは芯を中央とした同心円状にロウが層を成すので燃焼が非常に安定的になります。

同じ形のテーパーキャンドルでも、一般的なもの(注蝋製造)の場合は、蝋の密度にかならず偏差がでるので、使い比べると違いはわかると思います。

テーパーキャンドルはちょっと敷居が高いと思われがちですが、意外と使う時間の制約が少ない(食事の間だけ付けてすぐに消しても良い)ので、習慣的に使いやすいものです。

ぜひ一度使ってみて頂けると嬉しいです。

小樽キャンドル工房実店舗、及びに公式WEBショップのみで購入可能です。

https://otarucandle.shop-pro.jp/